「なぁ、ちょっとそこのオニイチャン 申し訳あらへんけど タバコのケムリを1本 わけてくれへんやろうか」
 
ダンボールに寝転がってた男が近付いて来て 無くした前歯とカスレ声の発音で俺にそう言った
 
BLACK CROWS PARK カラスの詩が 響く公園で、、俺は暫く男の目を見つめタバコを差出した

「おおきにアリガトさん これワシの気持ちや!安酒やけど温まるぞ魔法の水やからな」

火傷を持ったちょっと不自由なぎこちない手さばきで 欠けた茶碗に酒を垂らして 俺の胸元に突き出した

BLACK CROWS PARK カラスが羽根を 休める夕暮れ、、俺は壊れた笑顔に誘われてその気持ちを飲み干した

「なんやこうやって誰かと喋るのは久し振りやわココはワシの家やから遠慮せんでやってくれ!ワシは神様の言う事も聞かんと生きて来たからこの有り様や!」
 
通り過ぎてく人々の目はクソでも見るように 視線が合えば顔を背けて足早に離れ去ってから こちらを振り返ってた

BLACK CROWS PARK カラスの影が ベンチに2つ、、それからどれくらい会話を交わしたのだろう 夕陽は沈んでた 寂しさ刻んだシワとヒゲの寝顔 男は眠っちまってた、。

砂場にThank-You!と メッセージ残し 残ったタバコを 男のポケッとに プレゼントして 俺は立ち去った、、、。 

これは 夕暮れの公園で そこに暮らしてる男と通りすがりの若い男が タバコと酒を口にしあう事によって生まれた奇妙な時間の物語の歌『BLACK CROWS PARK』の歌詞である。最初に書いた時は設定が公園じゃなくて雨が降りしきる都会の夜の地下道だったんだけど、、その二人は何だか周りからハミ出した人間のカンジがしたんでカラスに例えてみる事にした。(なので公園にした。)そこで主人公である若い男と酒を勧める公園に住む男の会話の内容なんかも書き綴ったりはしたんだけど、そうすると曲があまりにも長くなりそうだったので省く事にした。実体験に基づく歌で、実際の時はどんちゃん騒ぎになって歌詞のようにカッコいいものじゃなかったんやけどね。男の台詞はあえて関西弁にしたぜ〜。 

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